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医療従事者教育・研修・コンサルティング

わたくしどもの強み

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 わたくしには、歯科衛生士(日本歯科衛生士会会員)として、15年間、医療に従事してきた経験があります。医療の現場を熟知しているからこそ、医療専門学校の学生や医療機関の職員に対して、説得力のある講義・指導・研修を行えます。

 私が10年間の訪問診療で学んだことの一つは、他職種との連携の大切さです。それぞれの専門力を結集することで、患者さん、家族、医療スタッフ、みんなが幸せになれる医療が創れることを実感しました。

もう一つ学んだことは、歯科衛生士という仕事の意義とやりがいです。歯科衛生士は、口腔ケアを通して、食べる機能の維持と改善を担います。いま私は、歯科衛生士の専門学校で、学生たちに歯科衛生士の仕事について次のように伝えています。

 「人は、口から命をいただくことで生きています。歯科衛生士とは、命の入り口を守る仕事です。あなたたちは、生きることを支援しているんです。歯ブラシ一本、スポンジブラシ一本で人の命を救えるんです。あなたたちは、この仕事に誇りをもってください」

 私は、訪問先の病院の看護師たちから、「どうして髙野先生が接すると、患者さんは口を開けるのですか」とよく聞かれました。私はこう答えていました。

「業務としてケアをしようとするから口を開けてくれないんです。口を開けないということは心を開いていないということです。いかに心を開いてもらえるか。そのためには愛してあげて、ときには歌も歌ってあげないと。私は、寄り添って、優しくお名前を呼んでから、身体に触れるようにしています。相手の身体に触れることは、相手の心に触れることと同じ。「おじゃまします」と言って、心のドアを静かにノックして、人差し指をスーッと相手の口腔内に入れていく。その時、私の指は私の心と一体になっていたように思います。指を通して私の心が伝わるから、患者さんは口を開けてくれるのです」

 患者さんの思い、家族の思い、医師の思い、看護師の思い、言語聴覚士などの思いを一つに結集し、調和させることで、みんなが幸せになれる医療が実現できると信じています。私はみんなが幸せになる温かな医療現場をつくるお手伝いをしたいと思っています。

 私は、医療専門学校で歯科技工士、視能訓練士、歯科衛生士を目指す学生たちを教えていますが、学生たちに、「実はね、私は歯科衛生士なんですよ」と言うと、皆「えー」と驚くとともに安心します。職種は違えども、国家資格を持っている医療従事者の先輩だとわかって親しみを感じるのでしょう。

 実習の時期になると、学生たちは学校で教えられたものと現場でのギャップにとまどいます。その時は、私が体験してきた現場の話やコンサルティングで関わった病院の話などを伝えてあげるようにしています。私は、学生たちの未来を歩いています。だから、「こういう場合って、こういうこともありうるよね」と、これから悩むこと、ぶつかる壁がわかります。学生は、自分たちの未来を見ながら指導してくれていることを感じ取ってくれているように思います。これは医療に携わった医療従事者にしか教えられないことだと思います。

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